FP3級に10時間の勉強でとりあえず合格だけする方法
9月9日に行われたFP技能検定3級に無事に合格していたので記念エントリ。
自分は約10時間の勉強で合格できましたが、この試験はもっと短い時間でサクッと受かっていく人はごまんといると思います。あくまでもこれは一例ということで。
自分のやり方はただ合格点を取ることだけに狙いを絞ったやり方なので、FP2級やAFPへのステップアップを考えている人や、実務でバリバリ使っていきたいという人にはこの方法はおすすめできません。きちんと丁寧に知識をおさえていったほうがいいかと思います。
なお、以下の方法は試験前日の土曜日の午後から行うのがベストです。一夜漬けですので、それ以前に行うと本試験の時にはほとんど忘れてしまっている恐れがあります。
まずテキスト読み3時間
最初は3時間くらいかけて簡単にテキストにざっと目を通します。細かい知識を覚える必要はありません。だいたいこんな内容なんだなぁということがわかればそれで十分です。正直、単に合格を目指すだけだったらこのプロセスも省略してもいいと思いますが、まあそれほど時間を割くわけでもないし、やっぱり多少のインプットがないと不安ですからね。
テキストは本屋で手にとってみて自分がいちばん読みやすそうなものがいいと思いますが、書いてある内容はどれもあまり変わりません。満点を目指すならまだしも、どのテキストでも6割は十分とれます。
ちなみに自分は読みやすそうな『うかる!FP3級』を選びましたが、TACの『スッキリわかるFP技能士3級』も巷では評判がいいようです。このあたりはお好みで。
スッキリわかる FP技能士3級 2015-2016年 (スッキリわかるシリーズ)
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逆に、試験実施団体であるきんざいのテキストだけはおすすめできません。内容が細かすぎるうえに味気ないため、勉強が続かない恐れがあるからです。もちろん深くやりたい人には最良のテキストかもしれませんが、合格だけを目指す人には不要です。
ひたすら過去問5時間
で、ここからが本番です。どんな試験にも共通して言えることですが、過去問を解くことが最重要であることは間違いありません。過去問は既に出た問題だからもう出ないだろう、という人もいますが、少なくともFP3級に関しては同じ問題が繰り返し出題されています。しかもひねりもなくそのまま出されることがほとんどです。
問題集は各社から出ていますが、わざわざ買う必要はありません。そもそもきんざいのサイトで過去問と模範解答が確認できますし、それ以外にもFPの過去問を載せているサイトはたくさんあります。中でもおすすめなのが、このサイト。解きながら正解率もわかるので便利です。
進め方としては、過去問を解く→間違えたらその都度テキストで確認する、の繰り返しです。多少めんどくさいですが、過去問を暗記するくらいまでやりましょう。3周目くらいからは1問3秒くらいで即答できるようになると思います。自分は5時間で延べ1,000問近くは解きました。
ちなみに自分は過去6回分だけを何度もまわしました。それより以前の問題も掲載されていますが、FPの場合は法改正等々で毎年のように内容が変わっていくので、あまり古いのをやっても間違った知識が付いてしまいかねません。
何度かやっていくうちに、キーワードだけで判別できる問題も増えてきます。たとえば「1億6000万円」「240m*2、80%」「200%」「18.3%」などという選択肢が出てきたら、だいたいはそれが正解肢です。また「延長保険と払済保険」とか「特別支給の老齢厚生年金」のように、毎年のように問われる定番の問題というのもわかってくると思います。
実技試験対策1時間
過去問の正答率が9割を超えるようになったら、最後に実技試験対策です。実技試験は計算問題がカギと言われているように、一夜漬けではとても対応できないような問題が出題されます。退職金や年金、相続税など、公式を知らなければ解くことができません。それ故合格率も学科試験より低くなっています。
が、しかし、解けなくても問題ありません。というのも、実技試験の15問のうち、計算問題は5問です。その他の10問は基本的な3択問題に過ぎません。実技試験の配点は問題によって3〜4点ですが、10問の選択問題をすべて正解すれば最低でも30点、多ければ35点は取ることができます。実技試験は30点以上が合格なので、これで十分なのです。
ただ、もちろん人間ですからミスはあります。10問の選択問題のすべてがわかるとも限りません。なので、最低限の対策として、定番の公式だけは覚えておきましょう。
それは、「複利計算」「6つの係数」「建ぺい率と容積率」「利回り」「PERとPBR」「相続分」などです。これらはそれほど複雑な計算は必要としません。そして、このいずれもが頻出であり、また、同時に学科試験にも使える知識です。
午前中の学科試験では必ず時間があまるので、試験開始後1時間経過した段階でさっさと退出し、空いた時間をひたすら午後の実技試験の勉強に充てるのが得策です。試験直前に覚えた公式は、なかなか忘れません。
これらを実践すれば、実技試験は乗り切れると思います。
総仕上げ1時間
最後は仕上げです。試験当日の朝に早起きしてやるのがベストです。前述の過去問サイトを延々とやってみてください。おそらく、1回分を10〜15分程度で解けてしまうと思います。ここまで来たら、内容を理解するのではなく、答えを覚えてしまって構いません。
テキストのすべては出ない
過去問をやっていくうちにわかってきますが、テキストに書いてあることがまんべんなく問われているわけではありません。特に3級に関しては、問われるところはほとんどが基本的な事項で、それだけでも7割は余裕で取ることができます。
7割を狙って6割を目指すのは不安かもしれませんが、言っても二者択一、三者択一の試験です。運だけで何点かは取れてしまいます。少ない労力と費用で受かるのであれば、全部をやる必要はありません。重要度が高いところだけで十分です。
自分は求職活動のひとつとして取得したので、今後、2級を受ける予定はありませんが、おそらく3級のテキストでも十分2級に対応できるのではないかと思います。2級対策としては、過去問をやるだけで6割は狙えると思います。
最後に
FP検定は、ファイナンシャルプランナーという肩書きを堂々と使えるようになるということよりも、なにより学習内容自体が実生活において役に立つことが多いので、そういう意味では非常にためになる資格です。
また、税理士、行政書士、社会保険労務士、司法書士、宅建などの勉強をしたことがある人であればさらに短い時間で合格も可能なので、手っ取り早く何か資格を取りたいという人にはおすすめです。