平成27年度司法書士試験に向けて

 去った7月6日に司法書士試験が終わり、先日には基準点も発表され、受験生の多くは次に向かって気持ちを切り替えているところだろう。自分は基準点をクリアできたものの択一での上乗せはたったの2問。記述は枠ずれもなく概ね書けたが、細かいミスもあり、採点基準次第だがおそらく良くても7割くらいだろう。それでも合格点には及ばない。やはり司法書士試験は択一が勝負なんだと痛感した。

 自分の敗因は明確で、ひとつは勉強時間の絶対的不足。一日2時間程度の勉強で合格できるわけがない。もうひとつは学習計画が不明瞭だったこと。ペースメーカーもなく、具体的なプランも立てず、その日の気分次第で行きあたりばったりの勉強をしているようでは学力が上がるはずもない。今年の試験問題がそうであったように、少しひねられただけでもうお手上げである。
 さらに付け加えるとすれば、覚悟が足りなかった、というのも敗因のひとつに挙げられる。全身全霊を賭けて試験に臨んでいたか、と自問しても、素直に首を縦に振ることはできない自分がいる。スラムダンクの桜木じゃないが、ダンコたる決意というものができていなかった。

 来年の本試験に向けてこれらの敗因を改善していく必要があるわけだが、経済的事情で兼業受験生を辞められない自分の場合、勉強時間を劇的に増やすというのは正直難しい。もちろん今より1時間早起きするとか、スキマ時間を有効に活用するとかして僅かな時間を捻出する努力を厭うつもりはないが、それでも合格に足りる十分な勉強時間を確保できるとは思えない。となればあとは勉強の質を変えていくしかないだろう。といっても独学で続けても今年の二の舞になるだけなので、思い切って予備校の中上級講座を受講することにした。経済的には厳しいが、今年は自分が取り得る最善の策を講じると決めたのだ。

 講座も、当初は比較的安価で受講できる伊藤塾の中上級講座を検討してみたものの、受講料で妥協するのはやめて、自分がもっとも受けたいと思う講座をとることにした。結果、講師に魅力があり、テキストの評判が良く、基準点付近の受験生を対象にしており、MacでもiOS端末でも受講できるLECのパーフェクトローラー講座を選んだ。
 特に大きな要因はやはり担当の根本講師にある。落語で学んだというあのメリハリのある独特な講義スタイルは、そのうち某T進ハイスクールの先生のようにマスコミに目をつけられるんじゃないかと心配になるほどだ。もちろん相性の合わない人もいるだろうが、できるだけ印象に残る講義を受けたいと考えている自分には最適な講師だ。それに、声の大きさとは裏腹に、根本講師はとても優しい。

 講義自体は9月から始まるが、もう戦いは始まっている。最後の一年、悔いのないように、すべてを賭けて臨みたい。